STEVENSON OVERALL VENTURA 737-RXX 色落ちサンプル |
かつてアメリカに実在した SOC という小さなメーカーは良質なウェアを製造する為に、
決して生産効率が良いとは言えない物造りをしていた。
ファッションとしてではなく命を掛けて懸命に働く男達の為に造られたウェアはギアとしてワーカー達に愛された。
ブルーカラーと言われ、アメリカという国を創り、巨大化していく国を足元から支えていた彼らが身につけていたギアは時が経ちファッションとしても多くの人々に受け入れられた。
1920年代以前に造られたデニムを研究し、生地、縫製仕様を現代に蘇らせた。
当時使用されたいた繊維長が長いコットン同様に手摘みされたジンバブエコットンにインディゴの染料を重ね深い色にし、旧式のシャトル機で織り上げている。
余計な加工や毛焼きをしない生機は表面に凸凹がありザラザラした表情になっている。こうした当時と同様の工程で生地を造ることで、履き込む事で色落ちはグリーンがかり、副産物としてヴィンテージデニム同等の風合いとなって表れる。
縫製仕様も2本針の無かった当時の縫製で1本針の折伏縫いで行われている。
細かなディテールもジグザグのカンヌキ、打ち抜きのリベット、ボタン裏のレザー補強等拘りぬいている。
こうした縫製は高度な縫製技術と莫大な時間と手間がかかるが、完成するデニムは唯一無二の物となって形として表れる。
スティーブンソン オーバーオールの VENTURA 737-RXX の私が1年弱着用した色落ちサンプルを店頭にディスプレイしています。
今週は2人のお客さんに「これは売っていないのか」と言われたほどの良い色落ちを見せています。
SOCの定番デニムは特徴的なバックポケットや細かいディティール、縫製方法等に目がいきますが実は履き込んだ際の色落ちこそが真骨頂であり非常に評価が高いのです。